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家日和

発 行 日 : 2007-04-05
頁   数 : 240
ランキング : 46535
著   者 : 奥田 英朗/
定   価 : ¥ 1,470
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■カスタマーレビュー

総合おすすめ度: 4.5

ホームドラマ
おすすめ度: 4
“ 家 ”では、急激でドラマティックな事なんてたまにしか起きません。
もしくは緩やかな変化が日々起き、日々積み重なっていきます。
今回の奥田作品は“ ウチ ”もしくは“ カゾク ”で起こるドラマを描きます。

6つの短編の内訳。
『サニーディ』
   :ネットオークションにハマる有閑主婦
『ここが青山』
   :会社の倒産後、主夫業を天職のようにこなす夫と、
    会社に復職し、イキイキと働き出す妻
『家においでよ』
   :別居により一人暮らしとなったマンションに、自分の趣味を反映した城を築く夫
『グレープフルーツ・モンスター』
   :家に出入りしだした、若い男からインスピレーションを得て、
    夢の中で性的欲求を満足させる主婦
『夫とカーテン』
   :山師の夫は、事業を思いつく度に仕事を変えていく
    安定した生活を望むイラストレーターの妻は、
    夫から思わぬ影響を受けていたことに気付く
『妻と玄米御飯』
   :夫の小説が売れ出し、生活が余裕が出てきたことで、ロハスにハマる妻
    夫も最初は付き合っていたが・・・

『ここが青山』、『家においでよ』、『夫とカーテン』は
いずれも大きなイベント・変化を伴なう物語で、かつ夫婦が主人公です。
お互い違った性格を持つ2人が、それぞれどういった行動を取り、
相互にどういった効果をもたらすかが、見どころです。

『サニーディ』、『グレープフルーツ・モンスター』、『妻と玄米御飯』は
より日常生活に焦点が当てられています。
緩やかに調和の崩れてきた家・家庭において、
登場人物は最終的にそれを認め、良い方向へと軌道修正します。
奥田さんは、何らかのピークを既に迎えた人々を描くのがとってもお上手です。

個人的に『ここが青山』に登場する、夫婦の関係は、
短編集【ガール】の『ヒロくん』に出てくる、やはり妻が仕事に情熱を持つタイプながらも、
夫は対抗心も肩肘も張らず、マイペース。という夫婦に似てると思いました。
相性がかみ合っており、どちらも自然体というのが、読んでいてとても気分がよく、
奥田さん自身の、理想の夫婦像ではないかと感じます。

家庭は、人間の関わり合いの最小単位。大事件は、夫婦仲と仕事の不調。
テーマはベタだけと、登場人物の行動は現代的で、奥田作品的な温かみがある。
安心して読めるホームドラマでした。

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